製材事業部の山村です。
伝説の杉を探して2~おどる看板~の続き。いよいよ最終章、もう少しだけお付き合いください。

最初から人の気配など全く無い山道ですがトチノキ以降はさらに道も荒れ、ハチの羽音にビビりながらただひたすら登ります。なんと素敵な休日でしょう。時は流れ目的も希望も見失いかけた頃、ラストステージは唐突に現れます。

わずかに開けたなだらかな斜面に、あずまやと均等に間引かれた杉の群生。そして地面には看板らしき物体…これはもう船越スギ確信歩きです。

あら…ここにきて新顔登場、薬師杉て?どなたですかね。
グリコーゲン不足でもうろうとしながら、えっとフナコシスギという品種の優良指定母樹である船越スギだけど薬師堂の近くだから薬師杉にしよっか?看板も作っちゃったし…などと架空の経緯を想像し、なんとか自分を納得させるストーリをでっちあげます。みんな違って、みんないい杉。

群生の中央のあたりに見るからに育ちの良さそうな立派な杉がいます(認知バイアス)

根本にはいかにも看板があったであろうボロボロの支柱もあります。もうキミにきめた!

あずまや付近に無惨に転がっていた看板を設置しなおし、ここに優良母樹を自主指定します。きっとたぶんおそらく間違いなく優良なはず。
船越スギの表記揺れの真相は謎のまま、冒険の旅は幕を閉じました。またいつか物好きな勇者が現れるときのために私が翻弄された案内看板の画像を貼っておきますね。

この道わが旅(すぎやまこういち) ~fin~